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シーフーズあかま 海藻学入門
こんぶの美味しいはなし
 
おいしいがゆえにダシ
 秋から冬にかけての料理といえば鍋料理、そして鍋料理に欠くことのできない物に昆布があります。本来、昆布は食材を美味しくさせるダシとして利用され、後に煮物に利用され口に入りました。ダシは美味しさの基本ですから、美味しい物がダシに利用されます。このことからも、昆布が美味しい食べ物であることが知られます。

    

コンブが大阪で売れるワケ
 古来より昆布は珍重され、北海道江差から北前船で能登・若狭、そして瀬戸内から大阪へと運ばれました。昔、大阪が経済の中心だった頃、昆布等の貴重な産物は、大阪に集積され流通しました。そういう一因から、昆布の消費は北陸から西日本に多く、昆布料理も種類が豊富で、スーパーで買う佃煮等の昆布加工メーカーは主に関西にあります。

  ちなみに、昆布料理の種類が一番多いのは富山県であり、鮭や鰊の昆布巻は日本海に面した地方の産物として有名です。関西では料理のダシは昆布が主流ですが、関東では煮干し類のダシが使われております。国内で一番多く昆布を食べるのが沖縄県であり、日本一の長寿県は沖縄です。最近のテレビ番組で昆布に含まれる多糖類「U-フコダイン」が癌に相当有効であると放映されました。このことから昆布が機能性食品であることがわかります。食べて美味しく、健康維持に良いとなれば、理想的な食品といえます。

    

海を渡るコンブロード
 北海道南茅部町尾札部は良質な真昆布の産地で、昆布の商品に「山出し昆布」があります。昔、山を越えて江差まで昆布を出荷した、中国福建省や台湾へと続く昆布ロードのルーツです。中国の古い文献を紐解くと、昆布の産地は琉球国久高島と記されており、江戸時代に鹿児島の坊津に運ばれ、そこから琉球に昆布を送ったのです。当時、外国との交易はご法度でしたが、昆布の抜け荷によって西国の藩は利益を得ていました。わが国古来の伝統的な食べ物の一つである昆布には、このように美味しさと歴史が秘められていたのです。

    

塩竈は昆布の名産地
 ここ塩釜が昆布の産地であることは、意外と人々に知られていません。江戸の昔、すでに越後屋喜三郎が浅みどり昆布と称し、塩釜名産の一つとして売っておりました。現在では、松島湾において昆布養殖が盛んになされており、三陸沿岸における養殖昆布は塩釜が生産量で一番を誇っています。

 松島湾では、北海道より種苗を導入し、1982年より昆布養殖を始めました。松島湾は浅海のため、晩秋から海水温が下がる時期に養殖し、春に昆布を刈り取り、加工します。北海道はほとんどが乾燥品ですが、松島湾ではすべてボイルし塩蔵します。特徴は、緑彩りがあざやかで、やわらか。煮物鍋料理以外に、サラダ等でも美味しく食べられます。伝統ある昆布も二ーズにより用途が広がっております。

    


昆布と蒲鉾のおいしい関係
 塩釜は蒲鉾の日本一の生産地です。蒲鉾に昆布といえばおでん鍋であり、塩釜の蒲鉾メーカーでは工夫を凝らした「おでん製品」を製造し、全国に供給しています。蛋白ゆたかな蒲鉾と昆布は、互いになくてはならない美味しい関係にあり、昆布屋の立場と栄養のバランス面からも、昆布たっぷりのおでんをたくさん食べて下さい。

おでん鍋煮込む昆布は秋のいろ

文:シーフーズあかま代表取締役社長 赤間廣志
※1996年10月 月刊しおがま倶楽部
 
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